北極域では地球温暖化が科学者の予測を超える速さで進み、グリーンランドの氷床や北極の海氷が急激に減少、ホッキョクグマやトナカイの個体数の減少など影響が広範囲にわたって顕在化しているとの報告書を、世界自然保護基金(WWF)が2008年4月24日発表しています。
各国の科学者の研究に独自の調査結果を加えてまとめたもの。
「地球温暖化により海氷が解けた結果、海が吸収する熱量が増え、これがさらに地球温暖化を加速させるといった悪循環が始まっていることを示す証拠がある」と指摘しています。
また、各国政府に地球温暖化ガスの排出削減対策の強化を求めています。
加えて、2007年の北極海の海氷面積が、1979年から2000年の間の平均量に比べて39%も少なくなったことが発表されています。
地球温暖化により2013年夏には、北極の海氷が完全になくなるとの試算もあります。