昨今話題になっている二酸化炭素の排出権ですが、権利の相場はいくら位なのでしょうか?
最近の調査によると、ヨーロッパでの相場では、二酸化炭素1トン当たり2,700円以上とのことです。
そもそも二酸化炭素排出権取引とはなんでしょうか?
それは、1997年に遡ります。
1997年12月、京都市で催された第3回気候変動枠組み条約締約国会議の地球温暖化防止京都会議(COP3)で、先進国は二酸化炭素など6種類の地球温暖化ガス排出量を、2012年までに1990年実績比で条約締結国全体で5%以上(二酸化炭素換算)削減するという目標に合意しました。
国別にその削減目標をみると、日本6%、米国7%、欧州連合(EU)8%などとなっています。
この二酸化炭素排出量削減に当たって、各々自国で省エネに努力する一方、目標達成に足りない分を、他国で余った二酸化炭素排出削減量を自国に用いて補充できることを認めました。
これを「京都メカニズム」といいます。
日本の総排出量は、2004年度の速報値で、13億2,900万トン(二酸化炭素換算)と、基準年比で7.4%上回っています。
政府は、森林吸収などの施策を打ち出していますが、不足する分は二酸化炭素排出権取引の活用を考えているようです。
簡単にいえば、二酸化炭素排出量削減の目標が達成できない場合は、お金で埋め合わせようということなのでしょうが、やはり、最も大切なのは、自助努力による二酸化炭素削減であり、二酸化炭素排出権取引はあくまで保険的な位置付けにすべきだと思います。